不気味な 長期金利の上昇 (下)

◇ 大きい上昇の弊害 = 長期金利が上昇することの弊害は大きい。すでに大手銀行は5月初め、住宅ローンの金利を引き上げた。6月にも再引き上げする可能性が高い。金融機関の企業に対する貸出金利も上昇する。また金利負担の増加を嫌って、企業の社債発行もストップ状態だ。景気に対する悪影響は小さくない。

仮にもっと長期金利が上昇すると、どうなるか。まず金利が1.5%を超えると、金融機関の評価損が表面化する。この時点で、金融機関全体の評価損は4兆円を上回るだろう。また国債の利子を支払うための国債費は、金利を1.8%として予算が組まれている。したがって金利が1.8%を超えると、財務省は新たな財源を探して予算を補正しなければならなくなる。

だから長期金利が2%に接近することは、一大事だと言える。金融機関は評価損を減らすために、国債を売ってくるだろう。すると金利はさらに上昇し、国債に対する信頼感が損なわれる。要するに“ギリシャ化”への道を歩み始めることになりかねない。

日銀の資料によると、昨年12月末で金融機関の国債保有高は746兆円。発行額の8割に近い。また海外も84兆円の国債を保有している。これらの国債保有者が、最近の金利上昇をどうみるのか。将来に危険を感じれば、株式も売ってくるはずだ。先週の株価下落に、こうした要素がどの程度まで作用したかは判らない。だが今後は注意する必要があるだろう。


    ≪28日の日経平均 = 上げ +169.33円≫

    ≪29日の日経平均は? 予想 = 上げ

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