短期証券は2割へ / 海外の国債保有率

◇ 危険水域に近づく? = 日銀は先週19日、1-3月期の資金循環統計を公表した。それによると3月末時点で、海外投資家が保有する日本国債は76兆4000億円。前年比では14兆3000億円の増加だった。国債発行残高919兆4000億円に占める比率は8.3%と過去最高。それだけ海外勢の意向しだいで、国債の価格と利回りが変動しやすくなるので心配だ。――と新聞各紙は報じている。

その通りだが、発表の内容をよく点検すると、心配はもっと強くなる。というのも、海外投資家は国債のなかでも国庫短期証券の保有を急増させているからだ。国庫短期証券というのは、償還までの期間が2か月から1年までの割引債。それでも国債の一種であり、国の借金であることに間違いない。

海外投資家が保有する国庫短期証券は、3月末で29兆3000億円。発行残高に占める割合は18.5%に達している。02年3月末の保有高は1兆5500億円だったから、この10年間で19倍に増えた。いま日本の国債は比較的に安全だという理由で、海外投資家の保有が増えている。特に短期証券は回転が速いから、危なくなればすぐに逃げ出せるという安心感が強い。

それだけに日本の国債償還能力に不安が生じれば、短期証券はすぐに売られるだろう。南ヨーロッパ諸国の国債入札でも、長期債よりは短期債の方がきわめて不安定で、利回りも高くなることが多い。その短期証券の海外による保有比率が20%に接近したことは、要警戒だろう。国債全体に対する保有比率8.5%に焦点を当てていると、とんでもないことになりかねない。


    ≪25日の日経平均 = 下げ -63.73円≫

    ≪26日の日経平均は? 予想 = 下げ

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