むずかしい雇用統計の読み方 / アメリカ (上)

◇ 失業率は大幅に低下 = アメリカ労働省が先週3日に発表した5月の雇用統計は、市場関係者に大きな衝撃を与えた。非農業雇用者の増加数が、わずか3万8000人に激減したからである。たとえば前年同月の増加数は27万3000人。それが経済成長に必要と言われる水準の20万人を、大きく割り込んでしまった。この発表が伝わったとき、ニューヨーク市場では「悲惨な数字だ」という声が飛び交ったという。そしてダウ平均と長期金利が下落し、ドル安・円高が一気に進んだ。

雇用者の増加数がここまで激減すると、FRBが6月に金利を引き上げる可能性はゼロに近くなった。こういう推測が市場に広がり、長期国債が買われ金利が下落。株式とドルは売られたわけである。イエレンFRB議長は1週間前に「米経済は改善しており、数か月以内に利上げするのが適切」と述べたばかり。それだけに市場の驚きも大きかった。

しかし、この日の午前中に150ドル下落したダウ平均は午後になって急反発し、終り値では32ドル安まで持ち直した。ドル安によって輸出の増加が期待できるという見方が強まったこともあったが、市場では雇用統計について「悲惨な数字ではない」という見直し論が強まったためだ。

それは失業率が4.7%と、リーマン・ショック以前の07年11月以来の水準にまで急低下したこと。失業者数も5月は48万4000人減った。転職が盛んなアメリカでは、この程度の失業率は完全雇用状態に近いとみなされる。つまり景気のいい状態が続いて多くの人が就職した結果、新たな雇用者の増加が少なくなったのではないか。こういう考え方も捨てられないというわけだ。こうして株価は反発した。だが為替市場は、ドル安・円高のまま週を越した。

                                (続きは明日)

      ≪6日の日経平均 = 下げ -62.20円≫

      ≪7日の日経平均は? 予想 = 上げ


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