剥げ落ちた 円安メリット (下)

◇ “経済の好循環”は望み薄に = 円の対ドル相場は、日銀が13年4月に“異次元金融緩和”を実施してから、低下傾向を続けてきた。一方、アメリカではFRBによる政策金利の引き上げ予想が強まり、これも円の下落を促進する要因となった。しかし現在、日本の金利は最低の水準にまで下落。アメリカの追加的な金利引き上げは困難という見方が強まっている。このため円相場は反転、円高気味に推移しているのが現状だ。

円安が進行した期間中、日本の企業は過去最大の利益をあげている。輸出企業が利益を伸ばしただけでなく、非製造業も海外への投資で利益を拡大した。財務省の調査によると、15年に海外への直接投資であげた利益は8兆2500億円。前年より26%増えている。ところが企業はこうした海外での儲けを現地で再投資し、日本に還流させない。円高になれば、この傾向はいっそう強まるに違いない。

安倍首相は企業に対して、しばしば「利益を設備投資や賃上げに回してほしい」と要請してきた。設備投資と個人消費が増えれば、それがまた企業の利益を増加させる。こうした連鎖が始まれば、経済成長は続いて行く。安倍首相が強調する“経済の好循環”である。だが現在までのところ、この好循環は実現していない。

企業が減益の状態に陥れば、経済の好循環は起こりにくくなる。安倍首相の理論は正しかったが、実現できなかったのだから政策的には失敗したということになりそうだ。もう1つ、10円程度の円高で企業の利益が減ってしまうのは何故か。この問題は、官民が早急に解明すべき重要な命題でもある。

      ≪3日の日経平均 = 上げ +213.61円≫

      ≪4日の日経平均は? 予想 = 下げ


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