EUの構造的な欠陥 : ギリシャ問題 (下)

◇ 通貨・金融と財政・政治の不一致 = ギリシャがEUに加盟したのは1981年。それまでヨーロッパの小国だったギリシャは、比較的に高い金利を支払って国債を発行しなければならなかった。ところがユーロ圏に入ったため、低い金利のユーロ建て国債を発行できるようになる。歴代内閣はこのカネを使って、年金支給額を引き上げ、公務員を増員してきた。ここに大きな財政問題を抱え込む素地が生じたと言える。

仮にEUが通貨・金融だけでなく財政政策も共通化していたら、赤字に悩むギリシャに対しては補助金なり交付金を支給できただろう。しかし財政は一体化されていないから、EUはカネを貸すことしかできない。このためギリシャには金利負担が生じ、財政状態をいっそう悪化させることになった。さらに財政的には独立しているため、政府による“粉飾”事件さえ起こしてしまった。

もちろん財政の一体化をしなかったから、EUが悪いというわけではない。しかし今回のギリシャ問題が、EUの通貨・金融と財政の不一致という制度から生じたことは明らかだ。さらにギリシャの国民投票は、経済と政治の乖離という問題も表面化させたと言えるかもしれない。EU側としては、国民投票の実施やその結果については全く口出しできなかった。

財政や政治の分野まで統合することは、EUの究極的な理想だろう。だが、それには果てしない時間を要することも確かだ。それまでは現在の制度のもとで、いかに柔軟な対応策を講じて行くか。EUに突き付けられた新たな課題だと言える。と同時にギリシャの財政問題も、本当の解決までには長い時間がかかることを覚悟しておかねばならない。

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