EUの構造的な欠陥 : ギリシャ問題 (上)

◇ 偽装的な合意もありうる = ギリシャの国民投票は、緊縮反対派が予想以上の大差で圧勝した。国民の多くは経済的な困窮に耐えられず、銀行の閉鎖さえもEUの圧力によるものと受け取ったに違いない。ギリシャ経済を再建する方法論よりも、感情論が勝ったと言えるだろう。これでチプラス首相は強気で交渉に臨むだろうが、だからといってEU側も大きく譲歩するわけにはいかない。

ここで大きく譲歩すれば、同様の事態がポルトガルやスペインでも発生する恐れが生じる。しかし問題をこじらせれば、ロシアや中国がギリシャに手を差し伸べる機会を与えることになるかもしれない。したがって、ここは何とか状況を打開するために、若干の譲歩は見せるのではないか。チプラス政権はこの新提案を受諾し、早急に金融支援が再開される。

だが、この合意は見せかけのもので、チプラス政権は緊縮政策を完全には実行しない。EU側もある程度は承知のうえだ。しかし形式的には、ギリシャ問題は解決したようにみえる。そんな偽装的合意でもなければ、問題は解決しないだろう。けれども本質的には、問題は全く解決していない。数か月もたてば、再びギリシャとEUの間で対立が再燃するだろう。

このギリシャ問題は、EUという国家連合体の制度的な欠陥を浮き上がらせたと言える。EU28か国のうち、単一通貨ユーロを使用しているのはギリシャを含む19か国。通貨が統一されたため、ECB(ヨーロッパ中央銀行)が設立されて、ユーロ圏内では金融政策も一元化された。しかし財政政策は各国が独自に運用している。この金融と財政の不一致が、ギリシャ問題の根源的な原因となった。

                                 (続きは明日)

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