80万トンの 汚染物質 : 5基の廃炉 (下)

◇ 再稼働とのバランス政策 = 政府は昨年秋、電力各社に対して40年以上の老朽化原発を廃炉にするかどうか、早急に決めるよう要請した。また会計制度を変更して、廃炉による損失の計上を10年間に分割できるようにした。関西電力や九州電力などは、この政府の誘いに乗って5原発の廃炉を決断したわけである。

この政策のウラには、ある目的があった。予想よりは大幅に遅れたけれど、この7月には九州電力の川内原発(鹿児島県)が再稼働する見通し。そこで政府としては「再稼働だけではなく、廃炉も進めてバランスをとっているよ」と国民に知らせる必要があった。現実問題として、このバランス政策は評価できる。しかし廃炉によって発生する大量の放射性廃棄物を、どのように処理するのか。口を閉ざしたままの政府の姿勢は、いかにも無責任だ。

原発の廃炉には30年かかるといわれる。特に燃料棒や原子炉など高レベルの放射性物質は、処理が難しい。燃料棒は他の原発で保管できるが、すぐ満杯になるだろう。原子炉の残骸などは地中深くに埋めることになっているが、場所がない。今後10年間では、運転年数が40年を超える原発、活断層があって再稼働できない原発など、廃炉となる原発は10基にとどまらない。

さらに新設・増設の原発に対する考え方も、政府は明らかにしていない。再稼働と廃炉でバランスをとるのならば、新・増設の原発についての説明も必要だろう。小泉元首相の「トイレのないマンションは作るべきでない」という名言に、政府は納得するのか、それとも反論するのか。再稼働・廃炉という新しい段階を迎えて、国民は将来のエネルギー政策を知る権利がある。


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