原油安・ECB・ギリシャの読み方 (上)
◇ 原油の底値は確認できた = ニューヨーク商品市場のWTI原油相場は、昨年7月の1バレル=100ドル台から暴落。ことしに入って45ドル台にまで約6割も下落した。ただ、この2週間ほどは45-50ドルの間を上下している。このため原油の国際価格は下げ止まったのではないか、という見方が強まってきた。ただし世界的な原油の供給過剰状態は、依然として続いている。
IEA(国際エネルギー機関)の予測によると、15年の世界需要は日量9340万バレル、供給は9480万バレル。1日当たりで140万バレルの供給過剰である。しかし今後は、価格の低下に刺激されて新興国の需要が増える。またアメリカのシェール生産量が頭打ちになるとみられることから、15年後半には需給が改善する見通しだという。減産を拒否して原油価格の下落に拍車をかけたOPEC(石油輸出国機構)も、供給過剰のピークは1-3月だと予測した。
こうした状況から判断すると、原油価格が大きく反騰する可能性は小さい。しかし仮に価格が40ドルを割り込むようなことがあると、先高を見込んだ投機マネーが市場に復帰してくる可能性は大きい。したがって原油価格は45ドル前後で底入れしたのではないか。底入れが確認されれば、原油安のデメリットが拡大することはなくなる。代わって原油安のメリットが、しだいに世の中に浸透してくる。
原油安のデメリットは、すぐに現われやすい。たとえばアメリカの中小シェール企業の倒産、新興国からの資金引き揚げなど。一方、メリットが出るまでには時間がかかる。たとえば電気料金はまだ下がらない。家計のエネルギー負担が軽減しても、その分が新たな消費に回るまでには何か月もかかる。しかし原油価格が底入れすれば、その後はデメリットが後退し、メリットが表に現われる。株式市場にとっても、好材料であることは明らかだ。
(続きは明日)
≪26日の日経平均 = 下げ -43.23円≫
≪27日の日経平均は? 予想 = 上げ≫
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IEA(国際エネルギー機関)の予測によると、15年の世界需要は日量9340万バレル、供給は9480万バレル。1日当たりで140万バレルの供給過剰である。しかし今後は、価格の低下に刺激されて新興国の需要が増える。またアメリカのシェール生産量が頭打ちになるとみられることから、15年後半には需給が改善する見通しだという。減産を拒否して原油価格の下落に拍車をかけたOPEC(石油輸出国機構)も、供給過剰のピークは1-3月だと予測した。
こうした状況から判断すると、原油価格が大きく反騰する可能性は小さい。しかし仮に価格が40ドルを割り込むようなことがあると、先高を見込んだ投機マネーが市場に復帰してくる可能性は大きい。したがって原油価格は45ドル前後で底入れしたのではないか。底入れが確認されれば、原油安のデメリットが拡大することはなくなる。代わって原油安のメリットが、しだいに世の中に浸透してくる。
原油安のデメリットは、すぐに現われやすい。たとえばアメリカの中小シェール企業の倒産、新興国からの資金引き揚げなど。一方、メリットが出るまでには時間がかかる。たとえば電気料金はまだ下がらない。家計のエネルギー負担が軽減しても、その分が新たな消費に回るまでには何か月もかかる。しかし原油価格が底入れすれば、その後はデメリットが後退し、メリットが表に現われる。株式市場にとっても、好材料であることは明らかだ。
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