予想外の 落ち込み : GDP (下)

◇ アベノミックスは正念場へ = 個人消費の回復が鈍かった原因は明白だ。物価上昇に食われて、家計の実質収入が減少したためである。7-9月期のGDP統計をみても、前年に比べた雇用者報酬の伸び率は名目では2.6%増加したが、実質では0.6%の減少だった。この実質伸び率は1月以降、9か月間にわたって減り続けている。収入が減っている状態で、支出は伸びない。

こうした点についての政府の認識は、甘すぎるのではないだろうか。政府の公式見解である月例経済報告は、いまだに「景気は回復基調」と記述している。GDPの発表後、甘利経済財政相は「経済の好循環をつくる環境整備は始まっている」とコメントした。しかし景気の実体は、回復よりも下降局面に入ったとみる方が常識的ではないだろうか。

政府は消費再増税の影響を緩和するため、5兆円規模の補正予算を編成する方針だった。ところが再増税の延期で、財政再建のテンポは遅れる。そこで補正予算は2兆円程度に縮小する方向だという。この程度の財政支出で家計の実質収入を増やし、景気を押し上げることは残念ながらムリだろう。

円安の進行で輸出産業などの利益は、史上最高の水準に達している。株価も上がった。しかし内需に依存する中小企業や家計は、物価高の悪影響に苦しんでいる。その結果がマイナス成長だとすれば、日銀の円安促進政策は何だったのかということになりかねない。そこまで行けば、アベノミックスは失敗だったと結論付けられる。政府はもう少し景気の実態を直視し、緊張感を持って対策を講じなければいけない。


      ≪18日の日経平均 = 上げ +370.26円≫

      ≪19日の日経平均は? 予想 = 上げ

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