海外へ逃げる自動車 / 空洞化 (下)

◇ 海外比率が6割を超す = 日本自動車工業会の集計によると、ことし1-6月期の海外生産台数は795万台。前年に比べて27.9%増えた。一方、国内生産台数は499万台。前年比では53%の大幅増加だったが、これは昨年の生産が震災の影響で激減していたため。海外生産の方は一貫して大きく伸びており、生産台数全体に占める海外の比率はついに61.4%に達した。

ちょうど10年前の02年1-6月期を調べてみると、海外生産台数は372万台だった。この10年間で2倍以上になったわけだ。特に最近は加速度的に増加している。原因は日本国内で生産し輸出しても、利益が出なくなったこと。その要因は円高、人件費、電力料金、法人税率、貿易自由化の遅れなど、きわめて多岐に及んでいる。

こうした傾向が続けば、そう遠くないうちに自動車は日本の基幹産業ではなくなる可能性がある。国内の需要も、現地生産の車を逆輸入して満たすことになるだろう。その場合、メーカーは海外で儲けるからいい。しかし国内では、関連部門も含めると500万人もの職が失われる。輸出が減少して、景気は悪化する。税収が減って、財政はもっと苦しくなる。

日本経済にとっては、実に大変なことが進行中なのだ。しかし不思議なことに、政府や与野党からは問題視する声があまり聞こえてこない。マスコミも“空洞化”について警鐘は鳴らしているが、半面ではグローバル化を美化するような論調もあって迫力に欠ける。日本から自動車産業が消えたときに、後悔しても遅いと思うのだが。 


    ≪5日の日経平均 = 下げ -95.69円≫

    ≪6日の日経平均は? 予想 = 上げ

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