法人減税 : 3つの判りにくさ (下)

◇ 景気・雇用への効果も期待薄 = 菅首相は米倉経団連会長と岡村日商会頭に対して「法人税の5%減税で生じる利益を、国内投資や雇用の拡大に使うことを約束してほしい」と強く要請した。これに対して経済界代表の両氏は「努力はするが、約束はできない」と答えたと伝えられる。菅首相はこんどの法人減税が、景気の浮揚と雇用の増加に大いに役立つと信じているらしい。

率直に言って、菅首相の注文はムリだろう。いま日本の企業が設備投資や雇用の増加に積極的でないのは、カネがないからではない。企業の手元流動性は、過去最高の水準に達している。積極的になれないのは、経済の先行きに確信が持てないからだ。確信が持てない最大の原因は、民主党政府が成長政策を明示しないからと言っていい。菅首相には、そうした理解が欠けている。

今回の税制改正でも、財政の不足を補うという名目で、個人に対しては総計4900億円の増税を実施することになった。さらに来年度予算では、公共事業費を5%削減する方針を固めている。個人への増税は確実に消費のマイナス要因になるし、公共事業の削減は雇用の減少となって跳ね返る。その分を法人減税で埋め合わせることができるとは、どうしても考えられない。

菅首相はしばしば「一に雇用、二に雇用、三に雇用」とも言っている。だから雇用増大の必要性については認識しているのだろう。だが雇用を増加させるための方法論が、どうもはっきりしない。法人減税で雇用の増加を“お願い”しなければならなかった理由も、そこにある。最後にもう1つ、この法人減税が国会を通過するかどうか。この点も数えれば、判りにくさは4つに増える。


    ≪22日の日経平均 = 下げ -24.05円≫

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