法人減税 : 3つの判りにくさ (中)

◇ 国際競争力は強くなるのか? = 法人税引き下げの発端は、国際的にみて高すぎる税率を引き下げないと、海外との競争に負けてしまうという点にあった。たとえばアメリカの法人税率は約40%だが、優遇措置を加味すると実質は30%程度。またヨーロッパの主要国も軒並み30%前後、中国が25%、台湾や香港などのアジア諸国は10%台が多い。これらに対して、日本の税率は40.69%ときわめて高い。

税金が高ければ、企業の利益は少なくなる。そこで企業は税金の安い海外に移転してしまう。外国企業も税金の高い国にはやってきにくい。企業の海外移転は円高なども影響しているが、ある調査研究によると日本企業の海外移転で年間の生産が35兆円、雇用が96万人失われているという。

今回の改正で、法人税率は地方税も合わせて35.64%に低下する見込み。だが35%では、とても欧米並みにまでは下がらない。どうして、こんな中途半端なことをするのだろう。財源がないから、あと5%分の引き下げは来年必ず実行すると公約すれば、まだよかった。税率を30%にまで引き下げて、優遇措置をもっと絞り込み実質的な減税は7000億円程度に抑える手もあったのではないだろうか。

とにかく35%という中途半端な税率では、国際競争力という面での改善は覚束ない。財源がないという口実で、中途半端な政策にまた大事な予算を使ってしまう。これも一種のバラマキではないのか。なんのための税制改正、なんのための法人税引き下げ。目的が曖昧で、きわめて判りにくい政策となってしまった。


                                 (続きは明後日)

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